先日、いつものように買い物のついでに実家に寄ってみると、父が懐かしいものを手に見入ってました。
「きれいな絵やなあー」
おお、父よ、あなたもその絵の良さがわかるのか!!嬉しくなった私も、久しぶりに一緒に見てしまいました。
そう、これが“私のお気に入り”わたせせいぞうさんの本です。わたせサンはイラストレーターなのですが、何とも言えない鮮やかな美しいイラストに、大人のショートストーリーを織り込んだ素敵な本の作家でもあるのです。
知らない方も、この美しいイラストはどこかで見た事があるはず!中に登場する彼と彼女も魅力的で・・・良き時代の外国映画を思い出させるキラキラした彼と彼女だったり、日本の良さを再認識させられる京都を背景に、強さと優しさを秘めた彼女と、それを見守るちょっと頼りない彼だったり・・・。
会話が少ない分、彼女たちの過去や将来を想像するのも楽しみの一つです。
若い頃の私は、そんな素敵な彼女も、また恋愛も憧れでした。
子供たちがまだ小さかった頃、子育てに疲れ、寝不足の毎日がずーっと続くかのように思っていたあの頃、子守りをしてもらっている間、私はわたせワールドの中に浸りながら、少し幸せでした。リフレッシュした私は「さあ、帰ろう」と頑張れたものでした。
そして、今、見かけはくたびれてきたのに、中身はあの頃と変わらずトホホなのですが、小さな幸せと密かなお気に入りに癒され、目の前の事から片付けようと頑張っている毎日です。
わたせサンは、まだお元気なのだろうか。
“オシャレで素敵な初老のおじさま”にしておきまよう。
まだ活躍されているのだろうか。
また本屋に寄ってみようか・・・。
text by I.K

