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| 静座不能 (ダテまごころ薬局より) 数年前のこと、一人の男性から薬局に電話がかかってきました。「精神科にかかっているのですが、飲んでいる薬について教えて欲しい。」とのことでした。私は薬の印字を聞いて薬の名前を調べ説明しました。神経遮断薬(抗精神病薬)でした。 神経遮断薬は五十年も前に合成されたクロルプロマジンやその数年後につくられたハロペリドールやそれらの仲間にあたる薬たちで、これらの出現により統合失調症(ついこの前まで精神分裂病という名前でした。)などの治療が飛躍的に進歩したそうです。 それ以後度々電話で色々質問してこられるようになりました。「この薬をのむと太って困る。」「眼が上がる(ジストニアとよばれている症状の一つ)。」などの訴えもありました。ある日のこと「脚がソワソワしてとてもつらい。」という症状を訴えてこられました。 私はその話しを聞いて、『なるほど。わかった!そういうことだったのか!』と思いました。これは 静座不能とよばれている症状で神経遮断薬服用によってしばしば起こることだそうです。アカシジアともいい、歩いていないと気がすまないという人もいるとのことです。 それまで教科書を読んでみても、医学大辞典をひいてみても、何かピンとこないなと思っていました。しかし、この方の話しを聞いてとてもよくイメージできた気がしました。副作用の話しばかりになりましたが、神経遮断薬はとても頼りに」なる薬であることを付け加えておきます。 私は今までに患者さんから書物だけではわからないことを数多く教えていただきました。ヘボ薬剤師ですが患者さん達のおおらかさに助けられて、なんとかこれまでやってこれたように思い感謝しています。 最後に私のほんのわずかな経験からですが、統合失調症の患者さん達は皆さん人一倍正直で、心優しい人たちであったことを是非お伝えしておきたいと思います。 |
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