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緑の島 屋久島ダテ薬局より![]() 1993年、屋久島の原生林は、白神山地、法隆寺、姫路城と共に国内初の世界遺産に登録されました。 海から一気にせりあがる山、島内には亜熱帯性から亜寒帯性まで幅広い植物が分布しています。 樹齢1000年に及ぶという屋久杉の森もまた有名ですね。 屋久島では、樹齢1000年以上の高齢な屋久杉を特に「屋久杉」、それに満たない若い屋久杉を「小杉」と呼んでいます。多量の雨と温暖な気候、それらが杉の生育にピッタリで、あんなに長命で大きな樹に育ったのだろうなぁ、と思い込んでいました。ところがどっこい、違っていました。 実はその逆で、厳しい環境が屋久杉を育んできた、とも言えるものでした。 ![]() 「屋久杉」という特別なスギがあるわけではありません。「屋久杉」は「吉野杉」等と同じく地域名称です。植物学上の種名は「スギ」。本州の何処にでも見られるスギと同じくスギ科スギ属の樹です。 もし、愛媛に同じスギの木を植えれば、直径40cm位に成長するのに大体40〜50年。ところが屋久島(の屋久杉)では、同じ大きさに成長するのになんと500年もかかっている樹もあるのだそうです。花崗岩という栄養分に乏しい山地に育ち、また人間が手をつける以前の太陽が地面まで届きにくい樹林帯で、生育に必要な光もなかなか得られなかったからです。そのためたいへん成長が遅かったのです。ゆっくり育った屋久杉は、材質、年輪が緻密で、樹脂も多く含むため、腐りにくく、長命となり、巨木になったと考えられています。 また、「月に35日雨が降る」と言われるほどの雨量や急に降る極端な豪雨、60mを超える風により枝が折れるなど、凸凹が激しく、人が利用しにくいので切り残された(生き残った?)樹とも言えます。(本来スギはまっすぐに伸び、江戸時代には屋久島でも一般用材として沢山のスギが抜き切りされました。) 屋久杉の推定樹齢は、たとえば、紀元杉は2000年、弥生杉は3000年、縄文杉にいたっては、なんと7200年!樹高30m、根廻り43m、まさに数千年を生き抜いてきた、生きた化石です。(ただし現在、縄文杉は中が空洞で、2170年以上6300年以下なのでは、と推定されています。) ![]() その他、雨が多く湿度の高い屋久島の森林では、着生と言って、樹木の上に落ちたまま種子が芽を出し、成長しています。複雑な形をした屋久杉の幹や枝では、シャクナゲやツツジ、場合によっては絞め殺しの異名を持つヤマグルマが根をからませています。生きる場所を求めて様々な樹木が絡み合い、着生し世代を重ねて、雨の多い森林の様相を作り出しているのです。 さまざまな小さな命がからみ合い、戦い、共生し、人とは違う時間を生き続ける森の樹や植物。人の細胞にもまた、生き続けようとするねばり強さがあるのではないでしょうか? 最近は、一生付き合わなければならない病気を抱えながらも、通常の社会生活を出来る限り続けようとされている方が、増えているように思われます。健康な人が長生きできるとは限りません。むしろ病気と付き合っているが故に、日々の生活を大切にし、「今日も一日、健やかな気持ちで過ごすことができた」と思える。そんな健康感が大切になってくるのかもしれませんね。 text by Y.U 参考:屋久町立屋久島自然館 http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/ |
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