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二つのレクイエムいわまつ薬局より私は歌が好きで、学生時代からずっとコーラスをやっています。今年12月に私の大学時代の合唱団が創立50周年記念の演奏会を開催することになりました。OBとの合同ステージでは「モーツァルトのレクイエム」と「フォーレのレクイエム」をオーケストラの演奏で歌います。 ![]() 西洋ではキリスト教と芸術が深く結びついており、神をたたえるために数多くの歌が作られています。レクイエムとは死者のためのミサ曲です。数多くの作曲者によって作られていますが、歌詞および構成はほとんど同じです。’Kirie eleison’(主よあわれみたまえ)で始まります。神をたたえ、亡くなった方が、主の導きのもと天国へ行けますようにという内容です。モーツァルトはこのような形式のミサ曲を4つ書いていますが、私たちが歌うのはニ短調K.626でモーツァルト最後の作品です。映画「アマデウス」の中で死の床にありながら作曲していた曲です。結局未完に終わっていた為、他人の手によって補完されました。この中で一番有名な部分は’Lacrimosa’(嘆きの日々)です。時々映画やドラマなどでかかっています。本当に美しい旋律です。しかしこのLacrimosaですらモーツァルト自身が完成したものではないところが本当に惜しまれます。 もう一つのレクイエムはフォーレによって作曲されたものです。この中ではソプラノのソロによる’Pie Jesu’が最も有名だと思います。抒情的で表情があり、まさに天国で歌われるような曲です。心に平安をもたらしてくれる曲だと思います。 私には大学時代合唱を通じて知り合った友人が何人もいます。その中で一番親しかった友人のご主人が今年の5月に亡くなりました。その方も音楽が大好きで、お宅にお邪魔するといつも音楽の話をして下さいました。モーツァルトの魔笛のレーザーディスク(当時はまだDVDがなかったのです。)を一緒に見た事もあります。その友人が私に「あなたも彼のような人を見つけて幸せになってね。」って言ってくれましたが、その約束は未だ果たせないままでいます。ご主人はもう何年も前から体調が悪かったのですが、友人はそんな素振りは全く見せず、いつも明るく過ごしていて、自分のことより私の話をよく聞いてくれていました。どんなに不安な日々を送っていたのかと思うと、胸が詰まる思いです。一日一日が当たり前に過ぎていく事の幸せを改めて思いました。今日という日を大切に生きなければと思います。 今年の12月の演奏会はオーケストラと一緒に歌うことができる絶好の機会であるとともに、友人のご主人への追悼の気持ちも込めてステージに上がる大切な演奏会です。でも彼女にとってご主人は天国ではなく「千の風になって」彼女と二人の大切な息子さんの側にいつもいらっしゃることでしょう。〜Amen〜 text by C.U |
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