「不惜身命」なんぐん薬局より

先日、友人のお見舞いに行ってきた。退院の前日で、間に合ってよかった。
毎日のように一緒に飲み歩いていた友人が、大腸がんになったときはびっくりした。でも完治できてよかった。
 ある日血便が出て、検査でポリープが見つかり内視鏡で切除したが、それががんだとわかり手術したのだ。
 メタボ以上にお腹が出ていて、いつも「絶対体悪いって」と冗談でからかっていたら、本当に悪くてびっくりした。がんが見つかるまでの間も、「がんなんじゃないの?」などと言って、本当にそうだったときは少し後悔した。心配でお見舞いに行ったとき、激ヤセしていたが、退院前ですっかり元気になっていた。逆にやせたことをうれしがっているくらいだった。しかし、それは見舞いに来た人間に対しての照れ隠しだと思う。

身近な人が大病を患うと、自分も心配になる。大袈裟かもしれないが、彼が少しでも「死」というものを考えたと思うと、自分も考えてしまう。
 肝臓がんで亡くなった緒形拳さんは好きな俳優だった。必殺仕事人の藤枝梅安役が印象に残っている。亡くなる直前まで仕事をしていて、かなり辛い状態なのに周りに気付かれずにカメラの前で演技することはすごい役者魂だと思う。
藤枝梅安を小説にした作家池波正太郎が雑誌の対談でよく言っていたことに「人は死ぬために生きている」という言葉がある。人は「死」を原点に「生」を辿っているのだと言っている。彼は急性白血病で亡くなった。

池波正太郎さんのもとには、毎年、緒形拳さんからお歳暮が届いていた。お風呂の手桶だ。二人は新国劇の作者と役者という立場で知り合い、緒形さんが退団してから手桶が贈られるようになったという。1年中使い込んでタガが外れるころに新品を送ってくる。「風呂の手桶を送ってくれるんだよね。あれも考えるんだね。思いつかないよ。」とうれしそうに語っていたそうだ。

池波さんは「いつまで生きられるかを常に考えて仕事をしたい」と思いながら、67歳で死を迎えた。緒形さんもそんな心持ちで生を駆け抜けたのだろうか。密葬の祭壇には「不借身命」書がかかげられていたそうだ。役者業に命を捧げたのかもしれない。今の私は何かに身の命を捧げても惜しまないと思い生きているとは思えないな。

皆さんはどうですか?
 長島千恵さんの言うとおり「みなさんに明日が来るのは奇跡」ですよ。

とりあえず、体に不調を感じたらすぐに診察に行きましょう。年1回は健康診断を受けましょう。人間ドックでしっかりでも、献血を成分献血にする程度でも良い、何かに捧げる命は出来るだけ長いほうがいいからね。

このホームページを見て頂いている皆さん、善い「生」を辿ってくださいませ。

text by Y氏
前にもどる
INDEX会社概要店舗紹介お薬と健康トータル医療ラポール事業求人情報コラム
Copyright © 2004 Apotry. All Rights Reserved.